2014年04月19日
トーノZEROアニメ感想宇宙戦艦ヤマトtotal 893 count

ヤマト2199はスルーされるエアポケット現象をいかに回避して成功したのか

Written By: トーノ・ゼロ連絡先

「ただのアイデアだ、聞き流せ」

「何を思い付いたんだい?」

「うん。そこだ。実は今、新白雪姫伝説プリーティアというのを見た」

「ちょっと前の佐藤順一監督作品だね」

「そうだ」

「それで感想は?」

「良いところはいくつもあって、良質な部分は良質のだが、通して見るとイマイチ面白くない」

「ひ~。それを言うのか」

「問題はその先だ」

「どこ?」

「オタクからも評判を聞かない」

「それはどういうことだい?」

「そこで気付いた。この構造は実写パトレイバーと同じ」

「どういう意味だよ」

「客にサービスしないと商売が始まらないので、オタクサービスをやろうとしたのだが方向性をちょっと間違えている。だから優秀な人間が、しばしばスルーされがちな作品を作ってしまう場合がある。これを、この場ではエアポケット現象と呼ぼう」

「エアポケットに落ち込んでしまったわけだね」

「問題はなぜエアポケット現象が起きるのか、なぜそれが典型的に繰り返されるのかだ」

「原因は何だと思う?」

「オタクは『われこそはこのような人種なり』と語るが実は真実を語っていない。だから、表面的な語りを信用して相手をすると肩すかしを食いやすい」

「たとえば?」

「オタクはアニメに詳しいとかアニメが好きと言われるが、実は声優の名前は異様に詳しいくせに、演出家やアニメーターの名前はぜんぜん知らないことが多い。アニメを語る時でもキャラクター名ではなく、声優名でキャラクターを示したりする。かなりいびつだが、それにも関わらず彼らはアニメに詳しいとされている」

「世の中にいるアニメファンの大半は実際には声優ファンでしかなく、本物のアニメファンは絶滅危惧種だってことだね」

「オタクの言い分を丸ごと鵜呑みにすると失敗のリスクが発生する。まあそれはどの世界でも同じといえば同じだけどね」

「最盛期のジャイアンツに、いかに人気があるように見えても、阪神ファンはいるってことだね」

「そうだ。いかにジャイアンツ最高無敵とファンが言ってもそれは信じちゃダメ。V9達成ってことは10年目に負けてるわけだから」

「じゃあ、プリーティアの何が不味いのさ」

「成長物語としての要素を注入してしまった点だな。あれはオタクに取っつきにくい。人間を赤裸々に描きすぎている、というのもある。赤裸々に描きすぎているってのは実写パトレイバーも同じだけどな」

「記号、お約束の世界を出ちゃいけないわけだね、オタク相手なら」

「そうだ」

「で話は終わりかい?」

「いいや。エアポケット問題の対偶として、実はエアポケットを回避している作品というのもある」

「たとえば?」

「最近だと鬼灯の冷徹とかスペースダンディだな」

「なぜ回避できているわけ?」

「おそらく、回避した作品にはこういう特徴が共有される」

  • 成長物語としての要素は希薄か横に置かれる
  • 人間を赤裸々に描きすぎない

「鬼灯の冷徹はけっこう赤裸々だよ」

「あれは地獄というオブラートに包んであるから大丈夫。オタクを傷つけない」

「スペースダンディもけっこう赤裸々だよ」

「あれは猫とロボットというオブラートに包んであるから大丈夫。オタクを傷つけない」

「で、話はどこにつながるんだい?」

「そういう観点でヤマト2199を評価するなら、上手くエアポケットを回避しているよ」

「そうか。味方同士で殺し合う凄惨な光景は、星名の暗躍で事前に抑止されてしまうわけだね」

「本当は、もっとヤマト乗組員同士が凄惨に殺し合うべきだったと思うけどね」

「でも、それをやっちゃオタクにはオシマイなんだね」

「まあ、ヤマト乗組員同士は殺し合ってないけど、ヤマト乗組員の制服を着た者同士なら殺し合ってるから、それでいいか」

「森雪拉致かよ」

「ユリーシャさま拉致だよ(本来は)」

あとから気付いた §

「エアポケット現象の事例としてはスペース1999の第2シーズンがあるね。評価のある第1シーズンと人気のあるスタートレックのスタッフを足したら評価されにくい場所に落ち込んだ」

「ひ~」

「自分で書いたメイドのプリンセスメイディーメイも同じ。あまりにも自分の書いたものが読まれないので、メイドが好きなんだろう?と考えて書いたが、本当の問題を理解していなかったのでエアポケットに落ちた。結局読まれなかった。だから未完で放置されている」

「ひ~」

オマケ §

「ってわけで気付いた。ヤマト艦内で地球人と地球人が戦う描写が描けないストレスがどこに行くのか」

「どこに行くの?」

「ガトランティス人を殺して鬱憤を発散しているぜ!」

「収容所でもあっさり殺されているね」

「ドメル艦隊にも完敗だ」

「そうだね。ガトランティス人の描写は悲惨すぎる」

「オルタリア人もな」

「そうだね」

オマケ2 §

「はたと気付いたのだが、ヤマト2199はスペース1999の第2シーズン的な存在だ」

「なんで?」

  • 保安部員が増える (星名/トニー)
  • 外部からやってきた謎の美女がヒロイン (ユリーシャ/マヤ)
  • 2人はラブラブ
  • 依然として旧作のヒーローも居座る (沖田/コーニッグ)

オマケ21999 §

「はたと気付いたが、スペース1999の第2シーズンはスペース21999と書ける。21999とはとっても2199的だ」

「いや、それはぜんぜん違うから」

オマケIII §

「オタクは『われこそはこのような人種なり』と語るが実は真実を語っていない」

「分かりやすい事例はないかい?」

「たとえばね。CGなんてダメと言った奴が、一ヶ月後にはアイマスにはまってるとか。CGはダメじゃなかったんかい」

「ひ~」

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ヤマト2199はスルーされるエアポケット現象をいかに回避して成功したのか

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「ただのアイデアだ、聞き流せ」

「何を思い付いたんだい?」

「うん。そこだ。実は今、新白雪姫伝説プリーティアというのを見た」

「ちょっと前の佐藤順一監督作品だね」

「そうだ」

「それで感想は?」

「良いところはいくつもあって、良質な部分は良質のだが、通して見るとイマイチ面白くない」

「ひ~。それを言うのか」

「問題はその先だ」

「どこ?」

「オタクからも評判を聞かない」

「それはどういうことだい?」

「そこで気付いた。この構造は実写パトレイバーと同じ」

「どういう意味だよ」

「客にサービスしないと商売が始まらないので、オタクサービスをやろうとしたのだが方向性をちょっと間違えている。だから優秀な人間が、しばしばスルーされがちな作品を作ってしまう場合がある。これを、この場ではエアポケット現象と呼ぼう」

「エアポケットに落ち込んでしまったわけだね」

「問題はなぜエアポケット現象が起きるのか、なぜそれが典型的に繰り返されるのかだ」

「原因は何だと思う?」

「オタクは『われこそはこのような人種なり』と語るが実は真実を語っていない。だから、表面的な語りを信用して相手をすると肩すかしを食いやすい」

「たとえば?」

「オタクはアニメに詳しいとかアニメが好きと言われるが、実は声優の名前は異様に詳しいくせに、演出家やアニメーターの名前はぜんぜん知らないことが多い。アニメを語る時でもキャラクター名ではなく、声優名でキャラクターを示したりする。かなりいびつだが、それにも関わらず彼らはアニメに詳しいとされている」

「世の中にいるアニメファンの大半は実際には声優ファンでしかなく、本物のアニメファンは絶滅危惧種だってことだね」

「オタクの言い分を丸ごと鵜呑みにすると失敗のリスクが発生する。まあそれはどの世界でも同じといえば同じだけどね」

「最盛期のジャイアンツに、いかに人気があるように見えても、阪神ファンはいるってことだね」

「そうだ。いかにジャイアンツ最高無敵とファンが言ってもそれは信じちゃダメ。V9達成ってことは10年目に負けてるわけだから」

「じゃあ、プリーティアの何が不味いのさ」

「成長物語としての要素を注入してしまった点だな。あれはオタクに取っつきにくい。人間を赤裸々に描きすぎている、というのもある。赤裸々に描きすぎているってのは実写パトレイバーも同じだけどな」

「記号、お約束の世界を出ちゃいけないわけだね、オタク相手なら」

「そうだ」

「で話は終わりかい?」

「いいや。エアポケット問題の対偶として、実はエアポケットを回避している作品というのもある」

「たとえば?」

「最近だと鬼灯の冷徹とかスペースダンディだな」

「なぜ回避できているわけ?」

「おそらく、回避した作品にはこういう特徴が共有される」

  • 成長物語としての要素は希薄か横に置かれる
  • 人間を赤裸々に描きすぎない

「鬼灯の冷徹はけっこう赤裸々だよ」

「あれは地獄というオブラートに包んであるから大丈夫。オタクを傷つけない」

「スペースダンディもけっこう赤裸々だよ」

「あれは猫とロボットというオブラートに包んであるから大丈夫。オタクを傷つけない」

「で、話はどこにつながるんだい?」

「そういう観点でヤマト2199を評価するなら、上手くエアポケットを回避しているよ」

「そうか。味方同士で殺し合う凄惨な光景は、星名の暗躍で事前に抑止されてしまうわけだね」

「本当は、もっとヤマト乗組員同士が凄惨に殺し合うべきだったと思うけどね」

「でも、それをやっちゃオタクにはオシマイなんだね」

「まあ、ヤマト乗組員同士は殺し合ってないけど、ヤマト乗組員の制服を着た者同士なら殺し合ってるから、それでいいか」

「森雪拉致かよ」

「ユリーシャさま拉致だよ(本来は)」

あとから気付いた §

「エアポケット現象の事例としてはスペース1999の第2シーズンがあるね。評価のある第1シーズンと人気のあるスタートレックのスタッフを足したら評価されにくい場所に落ち込んだ」

「ひ~」

「自分で書いたメイドのプリンセスメイディーメイも同じ。あまりにも自分の書いたものが読まれないので、メイドが好きなんだろう?と考えて書いたが、本当の問題を理解していなかったのでエアポケットに落ちた。結局読まれなかった。だから未完で放置されている」

「ひ~」

オマケ §

「ってわけで気付いた。ヤマト艦内で地球人と地球人が戦う描写が描けないストレスがどこに行くのか」

「どこに行くの?」

「ガトランティス人を殺して鬱憤を発散しているぜ!」

「収容所でもあっさり殺されているね」

「ドメル艦隊にも完敗だ」

「そうだね。ガトランティス人の描写は悲惨すぎる」

「オルタリア人もな」

「そうだね」

オマケ2 §

「はたと気付いたのだが、ヤマト2199はスペース1999の第2シーズン的な存在だ」

「なんで?」

  • 保安部員が増える (星名/トニー)
  • 外部からやってきた謎の美女がヒロイン (ユリーシャ/マヤ)
  • 2人はラブラブ
  • 依然として旧作のヒーローも居座る (沖田/コーニッグ)

オマケ21999 §

「はたと気付いたが、スペース1999の第2シーズンはスペース21999と書ける。21999とはとっても2199的だ」

「いや、それはぜんぜん違うから」

オマケIII §

「オタクは『われこそはこのような人種なり』と語るが実は真実を語っていない」

「分かりやすい事例はないかい?」

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