「見た前。今我々の目の前に記念切符がある。この機会においらとして一言だけ申し上げたい。ありがとう。以上だ」
「内容はどうだい?」
「基本的に、ヤマト2199は詰め込みすぎかぬるすぎの両極端であまり適正密度のグッズが少ない気がしたが、これはいい感じ。詰め込みすぎていないが、凄く魅力的。あえて多数の素材を大量に取り込まなかったセンスの勝利」
「ムードが良いわけだね」
「そうだ。しかも、きゃぴきゃぴ系の要素が一切無い。萌え系要員のヒルデ、岬、原田がいないのは良いことだろう」
「なぜ良いの?」
「雰囲気が凄く落ち着いている。ヤマト2199の本来のムードはそういう落ち着いた大人のドラマだ」
「なるほど」
「というわけで、ゲールもちゃんといるし、中身は非常に良いのだが問題が1つ残ってしまった」
「何だよ」
「これ、人に頼んでゲットしたのだが、結局自力で回に行っても何とかなったっぽいのだ」
「どうして?」
「なかなか売り切れにならないからだ」
「理由は?」
「うむ。中身は良いのに売れないのは、どうも売り方に問題があるような気がしてきた」
「説明してくれよ」
「うむ」
- 瞬殺ムードが生まれて、諦めてしまった人が多そうだ
- まだあるという情報があっても、自分が行くことにはもう品切れに違いないという心理が働いた
- 原画展の売店では売っていなかった。原画展を見た興奮に乗ってそのまま買ってしまうことはできなかった
- 会場に、駅で記念切符が買えるという案内もなかった
- 原画展の売店で金を使った後で、記念切符を買えと言われても金が既に残っていない可能性が高い
- 原画展会場内の「すべての駅で完売」の表示があったらしい (誤情報の掲示)
「結局なんだよ」
「行列を制するもの記念切符を制す、というムードが事前に生まれていたが、そこで立ち止まって考えてくれ」
「なんだい?」
「千人単位の行列は絶対できない。つまり並んだ人だけ買える状況はあり得ない。でも、深夜並ばないと買えない、最低でも始発で駆けつけないと買えない、というムードが生まれてしまった。これはマイナス点だろう」
「確かに。早朝の行列なら50人でも凄い行列だろうね」
「あとは原画展に連動した記念切符であるはずなのに、原画展の会場との連絡が悪すぎる。案内、誘導に不備が多すぎる」
「不憫な商品になってしまったのだね」
「まあ、ゆるい日常の萌えが好きなオタクはこれを好まないかもしれないけどな」
「いや、それはそれでいいんじゃない? ヤマト2199ってゆるい日常のアニメじゃないから。地球を救うために人類未到の16万8千光年の旅をする非日常のアニメなんだから」
「ビジネスを考えれば、客は多ければ多いほどいいからな」
オマケ §
「ちなみに、このオマケ葉書。宛先面が凄くかっこいい。ガミラスはドメル、地球は沖田の目だけが細く下に入っている。これは凄くかっこいいよ」
「でも、萌えキャラには縁が無いわけだね?」
「そんなのは世の中には既に掃いて捨てるほどあるから今更要らないだろう」
「むしろ、かっこいいおっさんが重要ってことだね?」
「相手の心中に踏み込んでくるような鋭い眼光がね、あるといいと思うよ。だからこれでオッケー」