「とりあえず、朝を待たずに先行公開しちゃおう」
「単なる勢いだね」
本題 §
「まず客席に入ってビックリ」
「今さら驚くようなことがあるの?」
「そう。新ピカ最大のスクリーン1でありながら、驚くほどガラガラ」
「なぜそうなる」
「理由は多いと思う」
- ゲストがヤマトのスタッフではない
- 監督クラスの大物が来ない
- しょせんは総集編で目新しい話などあるはずがない
「じゃあ、実際に聞いてどうだった?」
「面白かった」
「どこが?」
「飲み屋の打ち明け話と同じなのよ。語りの内容が」
「飲み屋かよ」
「距離感が無いんだよ」
「なんで?」
「ゲストはプロだけとヤマトのスタッフではないからただのファン。つまりね。観客席と壇上を繋いでしまうわけだ。しかも、壇上にいるのは監督クラスではない。ちょっと下。ファン層も、この状況で来ている少数派は筋金入りでファンとしてはハイレベル。つまりレベルが接近しているわけだ」
「いつもと違うわけだね」
「そうそう。しかもカメラが入っていない。witter実況隊がいるだけだが、当然やばい話はツィートしない」
「それは本物の打ち明け話だね」
「そう。まさにそう。ちょっと絶句するような話も出だしね。一体感もあったし、面白かったよ」
「それで話の具体的な内容は?」
「言えない。とても言えない」
「えー」
「ヤマトーク濃いよ、もとい、ヤマトーク来いよ。気になるなら聞きに来いよ。少なくとも東京近郊なら、映画抜きのトークだけなら難しくないはずだ」
感想 §
「今日凄かったのは、最初に【みんな前の方に来て下さい】と司会に言われてみんなどっと移動したこと」
「君も移動したのかい?」
「いや、自分は最初から前から2列目にいたから」
「ぎゃふん」
「しかし、ここまで人が少ないとヤマトももう終わりなのか、それともたまたま今回だけなのかが気になる」
「君の意見は?」
「もう2,3回様子を見たい」
「感想はあるだろう?」
「実は人が少ないのは悪いことじゃない」
「どういう意味?」
「客もノリがいい人しか来ない。単に座ってるだけのお客さんは来ない。だから場が盛り上がる」
「もっと分かりやすく言えば?」
「雰囲気はロフトに近い」
「ヤマトークとしては異質だったのだね」
「でも面白かったよ」
一体感の問題 §
「劇場で一体感を感じるケースは何度かある。こんな映画をわざわざ見に来る物好きは俺達だけ……的な連帯感が生じる場合がある。特に嗜好性の強い特殊な映画で多いね」
「たとえば?」
「小劇場で限定公開された映画とかね。普通の客は絶対に来ない世界」
「つまり、今回のヤマトークはそれに近いわけだね」
「そうそう。今回来ていた人は全員【筋金入りのヤマトファン】の称号を与えても良いと思うよ」
「それはどう考えればいいのかね」
「良く出来てるアニメは、全員野球をやってるわけ。どのスタッフも面白いことを語れる。監督も人気声優も来ないからいいや、という考え方は間違っていると思うよ」
オマケ §
「今日追憶の航海を見て気づいたこと。主題歌がサビに入って盛り上がるタイミングと、コスモリバースが再起動するタイミングがぴったり同じ。あまりの演出の上手さに舌を巻いた。この映画、ただ者じゃない」
「ふーん」
「もっと壮絶な話も聞いたが、それは割愛しておくよ」
「想像以上に凝った映画ってことだね」
「そう。実はカウント2-3になってから勝負球が来ると見せかけて、既に勝負球が来ているような気がする」
「でも、勝負球だと思っていない人が多いよ」
「それは消える魔球だからだよ。みんなまだ本質が見えていない」
オマケ1977 §
「実はヤマト1977の再評価を検討中なのだが、司会者の小林治さんに先を越されたようだ。どうも既に見たらしい」
「また見たいのか」
「そうそう。また見て研究したい。あれはいったい何だったのか、今一度確かめたい」