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ハイパーウェポン2014+未来兵器AS
紀伊國屋書店

2015年02月25日
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Future War 204X・陸上自衛隊100式豆戦車「クワトロ」(JGSDF Type 100 Main Battle Tankette "Quattro")

Written By: 川俣 晶連絡先

100式豆戦車

100式豆戦車97式自動歩兵

Future War 204X §

 陸上自衛隊100式豆戦車「クワトロ」

 国庫の払底、素材革新、志願兵を集めるための兵器の【可愛い化】により、低格小形MBTとして採用。(MBTはMain Battle Tankではなく、Main Battle Tanketteの略)

 兵器製造コストの高騰により、超大国以外が最新の大型戦車を保有することは困難になり、各国の陸軍は一斉に【性能を落とさずコンパクト化する】競争に邁進した。我が国の場合、予算の逼迫により、コンパクト化への要請はより切実なものとなった。国家予算の破綻により、10式戦車の後継MBTの開発は困難となり、10式戦車を延命させるために行われた改造によって産まれた10式戦車改も、老朽兵器故の維持コストの高騰に悩まされていた。

 そこで、改良された電子装備による無人化、素材の革新により性能を落とさずコンパクト化する技術などを投入し、よりコンパクトなMBTとして開発されたのが100式豆戦車である。

 100式豆戦車が成立したもう1つの背景は、人材の払底である。国家間の緊張の高まりに反比例して、志願者の減少が続き、戦車の有人運用も難しくなった。これに対応するため、露骨なリクルートとして【兵器の可愛い化】【兵器のマニア化】が進行しており、100式も【より圧迫感のない可愛いフォルム】を心がけてデザインされている。一方で、オートバイは特に【可愛い化】されていない。マニアはオートバイというだけで興味を持つからであり、これは【兵器のマニア化】による。

 100式豆戦車が100式を称する理由は、21世紀初頭からの国粋主義の台頭により、兵器の年式の番号が皇紀基準に変更されたことよる。100式豆戦車の正式採用は皇紀2700年(西暦2040年)にあたる。採用にあたっては超党派のオタク国会議員連合により、クワトロの愛称ならびに金色の塗色採用が強く要請された。ただし現場では【豆炭】(豆タンクから)の愛称が根強く、年配のオタク自衛隊員以外にクワトロの名を使う者はおらず、金色の塗色も204X年の【大陸派兵戦争】の上陸作戦での大敗後には全て塗りつぶされ、順当な迷彩塗装に置き換えられた。迷彩塗装後の100式豆戦車の利用実績はけして悪いものではなかったが、100式豆戦車が戦果を上げ始めた頃には、既に戦争の趨勢は外交交渉の場に移っていて、戦局には決定的な影響を与えられなかった。

97式自動歩兵「東鳩」 §

 手前は兵士不足を補うため開発された97式自動歩兵「東鳩」。つまり戦闘ロボットである。

 やはり、志願者を獲得するための【可愛い化】によるデザインであるが、このデザインに落ち着いた理由として、この兵器にはもう2つの理由が追加される。

 第1の理由は【萌え少女の姿をしていれば相手が撃つのをためらう】という目論見である。

 第2の理由は、ダッチワイフとして代用可能という目論見である。戦場においてレイプ事件などは付きものであるが、そのような事件を起こさせるわけにはいかなかった。しかし、輸送能力で劣る自衛隊に余計な装備、人員を輸送する能力はなかった。その点で、自動歩兵を性欲処理の道具に使用できるというアイデアは魅力があり、製造された97式自動歩兵「東鳩」は胯間の部分に人造女性器ユニットを装着可能と言われていたが、詳細な情報は非公開のままであり、はっきりしない。都市伝説だという説もある。

 実際に運用された97式自動歩兵の利用実績はあまり良いものではなかった。戦場の過酷な環境で多関節兵器を運用するのは無理があり、故障が多発した。また、伏せる機能が故障した自動歩兵が【立ちんぼ姫】となって、標的になることは多かった。その場合、敵の自動化された兵器は相手がただの兵器だろうと萌え少女型の兵器だろうとお構いなしに撃ってきた。

 それにも関わらず前線で97式自動歩兵が好感を持って迎えられていたのは、敵の攻撃が97式自動歩兵に向けられることが多く、その分だけ生身の兵士の生還率が上がったからである。

 だが、国家としてみると高価で精緻な自動歩兵を縦代わりに使う戦争は高価でありすぎた。自動歩兵は国家から予算という名の血液を搾り取る吸血鬼として機能し、戦争継続能力を失う時期を前倒ししたと言われる。

解説 §

「解説してくれ」

「そもそも、未来兵器ASに、近未来戦車コンテストが掲載されていたのが発端だ」

「コンテストは1980年代のもので、とっくに終わっているだろう?」

「まあ、それはそれとして、自分なりの近未来戦車を作れるかがポイントだった。コンテスト参加は関係ない。実際、ルール類は一切守っていない」

「それで、近未来戦車を考えたのかい?」

「実はコンテスト応募作は優れた作品が多く、今更自分がやることなど無いと気づいた」

「じゃあ意味が無いじゃん」

「そこで方針を変えた」

「どこを変えたんだ?」

「1980年代の近未来はだいたい今頃(2015年頃)。つまり、近未来は実現済み。ならば自分は2015年から見た近未来を考えようと思った」

「それが204X年なのだね?」

「そういうことだ。厳密には204Xと言う年号は100式という名称が決まった後で明確化したのだけどね」

「ではどんな近未来を考えたんだ?」

「戦争はなくならない。しかし、兵器に使える金額は減る一方だ。最先端の技術をふんだんに使った兵器は高価すぎて一部しか持てないだろう」

「日本のように金が無いと買えないわけだね?」

「いや、日本もどんどん貧乏になって行くだろうから、日本だって買えない」

「ほんとかよ」

「だから当初はテクニカルの延長線上で考えていた。砲塔を荷台に積んだトヨタのトラック。でも実際にBMP1の砲塔を積んだテクニカルがあると分かって断念した」

「ひ~」

「そこでふと気づいたのが、フジミのちび丸10式戦車。デフォルメで可愛い。これをベースで行こうと思ったよ」

「それで?」

「10式に近未来だから0を1つ足して100式。100式なら金色に塗るということで、色も決定」

「金色が好きなのかい?」

「いいや。戦争とアニメの区別が付かなくなった未来の日本人は平気で兵器をあり得ない色に塗るだろうという未来予測」

「ひ~」

「次の問題は、この戦車はSDじゃないと分かって頂く方法」

「そのために何をした?」

「リアル等身のフィギュアを横に置く」

「そうか」

「でもね。ドイツ兵じゃダメ。アメリカ兵でもイギリス兵でもダメ。陸自じゃないと。そういうわけで、タミヤの陸上自衛隊オートバイを購入して組んだ。でも問題が1つ」

「問題?」

「1/35では小さすぎるんだ」

「なるほど」

「そこでウルトラC。余っていた食玩フィギュアならサイズが丁度いい。でも目が大きいデフォルメ美少女ばかり」

「ダメじゃん」

「そこでもう思い切った。矛盾は強引に押し切れ。食玩フィギュア、戦車、1/35フィギュアの順に置くことで奥行きの表現なのだと強引に言い切ることにした」

「奥行きかい」

「特撮では普通のことだ。サイズの違う模型を並べて奥行きを表現する」

「うーむ。強引だ」

「というわけで、2種類のフィギュアは必須となった。食玩のフィギュアはリペイントして、迷彩を大きめに。1/35のフィギュアは迷彩を小さめに描いて、同じ大きさの人が大きく見える、小さく見えるという差なのだよ、と表現してみた。強引だけどね」

「なるほど」

「しかし、全部作って台座に並べてみるとイマイチはっきりしない。そこで、低い台を作って、そこに戦車を置くことにした。小さいフィギュアは崖の下に見えるという表現だ。強引すぎるけどね」

「なるほど」

「でもね。そうすると大きいフィギュアの頭が天井に当たってしまうのだ。慌てて台座を修正して、食玩フィギュアは追加台座の上に乗らないように修正加工した。死ぬかと思ったよ」

「ひ~」

「ちなみに、タネはTo Heartの食玩フィギュアなので、愛称は【東鳩】としたよ。それが通称なので」

「ひ~」

「ちなみに、97式自動歩兵として97式になっているのは、To Heartが1997年のゲームだからだ」

「砲塔の上に付いてる黒い大砲はなに?」

「ガンプラの何か。本当は自動歩兵の横に置くつもりだったが適当な場所が無いので戦車の上に置いてみたらなぜかはまったので、そのまま接着してしまった。ハッチの上だから、これがあると出られないぞ」

「無人戦車という設定だろう」

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