[バラン星近傍セレステラ海 12月29日 17時21分]
ヤマトCIC「総員戦闘配置。前方にガミラス艦隊。敵艦隊、3000隻。本艦の進路をふさぐ形で布陣しています」
デスラー「ガミラス艦隊の諸君。私は君たちの政府を代表する総統デスラーだ。この……ヤマト?」
沖田「イエス、ヤマト」
デスラー「地球防衛軍宇宙戦艦ヤマト上の艦上にいる。我がガミラスと 地球の間に友情を取り戻すためだ。我々は再び……」
ゼーリック「艦隊各艦に告ぐぅぅぅ。ガミラスと地球の間には憎悪しか存在しないぃぃぃぃ。総統デスラーは敵についたぁぁぁぁぁ。これを敵と認め敵艦もろともバランの大気中へ没セシメヨぉぉぉ」
ラング「しかし閣下―。仮にも総統のお言葉ですぞ。我々だって理不尽な戦いは御免なのです。戦闘の中止を」
ゼーリック「我に従う艦は艦隊の前を邪魔するメルトリア級航宙巡洋戦艦EX178を撃沈せよぉぉぉ。撃ち方始めぇぇぇぇ」
(EX178轟沈)
ゼーリック「全艦ヤマトを攻撃せよぉぉぉ」
ガミラス兵「ダメだ。味方も流れ弾に当たる」
ガミラス兵「密集させすぎなんだ」
ゲール「艦の間隔を空けさせろ」
ゼーリック「構わん」
ゲール「へ?」
ゼーリック「力こそ正義。数こそ力」
ゲール「味方が沈んでも構わないので?」
ゼーリック「当然であるぅぅぅ」
ゲール「こちら栄えあるガミラス宇宙軍、ガイデロール級戦艦『ゲルガメッシュ』。同僚の撃沈を命じる艦隊司令官とは行動をともに出来ない。我々はデスラー総統を護る。同意する艦は我に従え。そうとぉ~~~~~! (はあと)」
ゼーリック「旗艦に従わぬ艦は攻撃するぅぅぅ」
沖田「勇気ある彼らを護れ。ハヤブサ降ろせ! 総統、あなたは艦を発って下さい」
デスラー「しかし」
沖田「我々の大統領の元へ。そして、おふたりが手を取り合っている姿をテレビ放送に乗せ宇宙中に示すのです」
ゼーリック「艦隊より離脱せし艦は即座に攻撃せよ」
沖田「今、我々に味方する心が現れた。勇気ある彼らを護れ! 戦闘開始。我々は孤独ではない!」
ヤマトCIC「こちらヤマトCIC、敵性艦の識別データを送る。味方に被害を出すな。出来るか?」
沢村「何てことだ!自分たちの仲間を撃っている!」
山本「離反するガミラス艦隊を 支援します」
敵性ガミラス兵「敵機はたったの数十機だ」
敵性ガミラス兵「拍子抜けだ、損害を出すなよ」
敵性ガミラス兵「真っ黒なカラーリングの機体が飛んでいる。まるでブラックタイガーだ」
味方ガミラス兵「上空の戦闘機は…もしかしてブラックタイガー隊か?」
味方ガミラス兵「やはりそうか!こちらガミラス駆逐艦チゥーダ。共に戦うことが出来て光栄だ」
味方ガミラス兵「ヤマト!我々も仲間に加わる」
沖田「かたじけない」
加藤「見ろ!戦いが 新たな局面を迎えている」
山本「私たちの理解者が現れた。信じられない!」
沢村「すみません。新艦隊の姿に涙が にじんできちゃいました」
古代「俺たちが待っていたのはこの時なんだ」
ヤマトCIC「敵対する全ての艦を鎮圧。我々の勝利です!」
沖田「こちらは宇宙戦艦ヤマト艦長。無事に生き残った同志たちへ、おめでとう」
沖田「旅の終わりは近い。だが百里の道を行くものは九十九里をもって半ばとせよ。決してたゆまず 両国の融和のために最後まで戦い抜こう。そして本当にありがとう。以上だ」
オマケ §
「これはなんだい?」
「いやね。ゼーリックの見方の損害が出ても良いって発想は味方撃ちなんだけどね。同僚の撃沈を命じる艦隊司令官とは行動を共に出来ないっていうガミラス兵がいたら面白いなあって思って」
「それだけかい」
「真っ黒なカラーリングの機体はこのミッションの台詞じゃないんだけどね。ブラックガイガー隊と絡めようと思って」