「燃える。燃える展開だなあ」
「グッと来たわけだね」
M16 §
「車両の護衛ミッションだが、接近しないと敵味方が識別できない。つまり、長射程兵器の使い道が限られる。要するに特殊兵装の出番が少ない」
「どこが攻略上のポイントだい?」
「護衛対象の進路上の敵は排除しなければならない。つまり、護衛対象が走っているハイウェイを目視で認識し、それに沿って飛ぶ必要がある。そこから外れても戻ってくる必要がある」
「暗いけど目視が重要なのだね」
「そう。そこがポイント。最初は良く分からずずいぶん護衛対象を攻撃に晒してしまった」
「それだけ?」
「敵だったはずの輸送機を大切にして無人の護衛機だけ落とすのも燃える展開ではないか」
M17 §
「またしても、敵味方が接近しないと分からない」
「それだけ?」
「いや、このミッションはSSTO発射を阻止するる側でプレイする。ACE COMBAT 5の逆。逆パターンは割と7で多い。楽しい」
「そこが良かったの?」
「ドラマも良かったぞ。スクラップクイーンが敵であるはずのコゼット王女に優しい言葉を掛けるのも燃える。どちらもどん底のボロボロ状態だからな。そこに現れる救世主がトリガーという展開は、きちんと物語作り、演出というものが分かっている人が関わっている証拠。はっきり言って、5にあって6に欠落していた要素そのもの」
「本来なら地下に閉じ込められたストリートチルドレンを助け出す役目はタリズマンが担うべきだったわけだね」
「そう。ヤクザな戦車兵達が突入して助けてしまうのは意外性がある展開ではあるが、爽快感に欠ける。主人公関係ない話が展開しているからね」
「04はいいの?」
「あれは自機が黄色4を落としたことがドラマパートに大きく影響するからやはりあれはあれで良いのだ」
「それだけ?」
「いや、最終的にM17ぐらいになると、もうひたすら孤立した部隊のサバイバル物語になる。物語のサイズが小さい。国家の首都を奪還するという巨大な物語にひたすら進んでいく6とは完全に真逆」
「そのことにどんな意味があるの?」
「6の場合、指揮官も他のパイロットもただの同僚。でも、7の場合は生き延びるために戦う仲間という雰囲気が濃厚に出てくる」
「6の場合、他のパイロットはガルーダ隊へのツケを返しに来ただけだが、7の場合はもっと濃厚なのだね」
「そう。そもそも6の場合、母娘との同志感など存在しない。タリズマンが初めて母娘に関わるのは事実上最終ミッションになり、しかも単に情報をもらっただけ。しかし、7の場合はスクラップクイーンもコゼット王女も泥沼と化した戦場を生き残ろうとする同志という感覚が残る」
「6は確かに意外性のある物語ではあるが、共感を欠いているわけだね」
使用機種 §
「使用機種はまだSU-33かい?」
「そうだ。パーツをある程度詰んだSU-33があれば、それで何とかクリアできている。まあ、行けるところまでこれで行くさ。RANK Sまでは取れていないけどね。まあそれは別口でチャレンジする」
「今はクリア優先?」
「全ミッションを見ておくのがまずは優先だな。全部見たらその後でいろいろ考える。ただし、キャンペーン終わったらVRやるよ」
感想 §
「早ければあと一晩か二晩でエンディングに至るな」
「絶対に行ける自信がある?」
「それは分からない。最後にどんな難題が残るか分からない」
「なるほど」
「しかし、スクラップクイーンはいいね。あれは物語の語り手として優秀」
「どこがいいの?」
「ああいう語り手は、【誰でも感情移入できなければならない】【優秀過ぎてはいけない】【無能すぎてはいけない】【特殊すぎるスキルがあってはならない】【何か物語に関わる特別な必然性を持っていなければならない】といった条件が付くが、戦闘機レストアの能力があるだけのスクラップクイーンはこの条件に当てはまる。パイロット気分を味わうゲームであるが逆にいえばプレイヤーはパイロットそのものではない。感情移入できる先はトリガーよりスクラップクイーンになる。良くできている。見事だ」