2010年06月24日
トーノZEROアニメ感想宇宙戦艦ヤマトtotal 2247 count

海派に舵を切ったヤマト2……なのか?

Written By: トーノZERO連絡先

 TV第1シリーズがヤマトを航空機のイメージで捉え直す作品とすると、「さらば」はフネへの回帰。ならば松本先生の意向が強いヤマト2で再び航空機に戻ったのかといえば、そうではなく中型雷撃艇の存在が「あるべき戦艦」のあり方そのものであることを示しました。

 そこではたと気づいたのは、ハーロックの存在です。

 ヤマト2も宇宙海賊キャプテンハーロックのアニメも、1978年です。

 実は松本先生自身が海賊というモチーフを経由して海のモチーフに向かっていた時期にヤマト2があったため、ヤマト2のヤマトもフネとしての描写が濃くなっていったのかもしれません。

 ちなみに「地球の反逆者だが実は地球の愛国者」という設定はヤマト2と1978年のハーロックに共通するモチーフです。古代君も台場君も、軟弱で自分勝手な地球に見切りを付けて、宇宙に乗り出します。最初の切っ掛けが、謎の通信か謎のペナントかの違いはあれど、メッセージであることも同じ。更に言えば、移民船団ごと来たマゾーンと、都市帝国ごと来たズォーダーも似ています。

 実は、この時点で松本先生自身が語りたかった物語があり、それがヤマト2とハーロックという形で結実したのかも。しかし、ハーロックはアニメになって「ちょっと違う」作品になってしまった感があります。むしろヤマト2の方がまだしも松本先生自身の理想に近いのかも。

 とすれば、ある意味でハーロックのあるべき姿、中断された原作のそのあとを見る助けにヤマト2がなってくれるという可能性もあり得ます。逆に、ハーロック論を語ることが、ヤマト2解釈の助けになってくれる可能性すらありえます。だから、ハーロック論は無駄ではなかったのかも。

Facebook

宇宙戦艦ヤマト

同人小説(PDF形式、無料ダウンロード可能) §

小説推理サイボーグシリーズ (PDF形式、無料ダウンロード可能) §

キーワード【 トーノZEROアニメ感想宇宙戦艦ヤマト
【宇宙戦艦ヤマト】の次のコンテンツ
2010年
06月
25日
ヤマト2のための宇宙海賊キャプテンハーロック試論
3days 0 count
total 2759 count
【宇宙戦艦ヤマト】の前のコンテンツ
2010年
06月
23日
中型雷撃艇問題・戦艦が搭載するのはおかしい代物なのか?
3days 0 count
total 3866 count

このコンテンツを書いたトーノZEROへメッセージを送る

[メッセージ送信フォームを利用する]

メッセージ送信フォームを利用することで、トーノZEROに対してメッセージを送ることができます。

この機能は、100%確実にトーノZEROへメッセージを伝達するものではなく、また、確実にトーノZEROよりの返事を得られるものではないことにご注意ください。

このコンテンツへトラックバックするためのURL

https://mag.autumn.org/tb.aspx/20100624090935
サイトの表紙【宇宙戦艦ヤマト】の表紙【宇宙戦艦ヤマト】のコンテンツ全リスト 【宇宙戦艦ヤマト】の入手全リスト 【宇宙戦艦ヤマト】のRSS1.0形式の情報このサイトの全キーワードリスト 印刷用ページ

管理者: トーノZERO連絡先

Powered by MagSite2 Version 0.36 (Alpha-Test) Copyright (c) 2004-2021 Pie Dey.Co.,Ltd.