はたと気づきました。
「さらば」が特攻が批判の対象になります。
ヤマトが特攻を行う作品は、「さらば」ぐらいしかありません。
味方を含めても復活編の信濃が実質的な特攻のように思えるぐらいです。
自信の無さという仮説 §
実は、「自信の無さ」が特攻を招いたのではないかと思えてきました。
ヤマトがブームと言ってもまだ本物か分からない時代に企画されて、本当に客が来るかも分からない状況で、これでもかと要素を詰め込んで「さらば」という映画を作ることになったわけですが。
その際、「ヤマトは無事地球に戻りました。めでたしめでたし」では客が納得しないという「自信の無さ」がスタッフ側にあったのではないかと思います。
(同じような意味で、今さら復活して客が来るのかという自信の無さが復活編にもあったのだろう)
だから、結末を秘匿し、超巨大戦艦を秘匿し、更には特攻という隠し球まで擁して望んだと言えます。結果として、それは杞憂であり、「そこまでする必要はなかった」とすら言えます。
つまり、客が入ったあとで、後知恵でいくらでも批判は可能ですが。どこまでやったら、何をしたら客が納得するかは未知数であり、その点でさほどの自信を作り手側が持ち得ていなかったのではないか、と思います。
オマケ §
「まあ。なんていうかさ。西遊の食品売り場でキャンディという文字を見た瞬間にね」
「その瞬間に何が起きた?」
「思わず、口ずさんだ。わらって~、わらって~、わらって♪」
「キャンディだ。まさにね」
「本当に子供時代の記憶って消えないね。別に好きじゃなかったのに」
「好きじゃなかったのか」
「うん。あんな公然といじめを行うようなアニメのどこがいい」
「そういうのは全部きらい?」
「ちなみに、レディジョージィの方が好きだった。で、レディジョージィの原作者は、知り合いの親戚らしいが、それはどうでもいい」
「世界は広いようで狭いね」
「でも、狭いようで広いんだ。入ったことがない路地に入るだけで、徒歩圏内でも別世界に行けることがある」
「それで?」
「だからさ。視野を広げると身近な世界でも別の領域に行ける可能性がある」
「そうか。だから、さらばなんだね」
「うん。さらばは、かなり良く知っているはずだった……。ある意味で、多少なりとも入れ込んだ最後のヤマトになるしね」
「台詞もよく覚えているしね」
「最初見たときは、ばっきゃろーの後で続きがあったよな、とかよく覚えているしね」
「いわゆる幻の0号フィルムってやつね」
「問題は、こちらの認識にある」
「というと?」
「こちらはヤマトファンだから、ヤマトの新作ということで、最初からぜひ見に行こうと意気込んでいた。見るのは当たり前だった」
「うん」
「でもさ。作り手側の感覚は、本当に客が来るのかと疑心暗鬼だったはずだ」
「なるほど」
「永遠にの時には、最初から客は来るという確信があったと思う。さらばの実績もあるし、新たなる旅立ちというプロローグもあった」
「そうか。さらばは、完全新作で映画をやるのは最初の試みであって、コストがペイするかなど、ぜんぜん予想も立たなかったわけだね」
「そこが再編集版の映画と違うところだ」
「しかも、ストーリーは前宣伝で盛り上がる遙か以前に確定しなければならない」
「そうか。その時点では何もまだ分からないものね」
オマケ2 §
「ちなみに、1つだけ補足する」
「なんだい?」
「昨日は、サスケネタを書いた」
「うん」
「ところが、のけぞったことに日本テレビで来週サスケ放送だ。紅の豚の最後に宣伝してた」
「それ、サスケじゃなくて耳をすませば、だね」
「ぜんぜん知らずに書いた文章なのに、偶然ってあるんだね」