「ヤマト2の最大の見せ場はどこか」
「どこ?」
「欠陥船と真田に言い切られたアンドロメダは、どうも見せ場たり得ないような気がする。アンドロメダを待っている人は多いがね」
「それで? 君が思う見せ場はなんだい?」
「やはり、サーベラーを残して超巨大戦艦に乗り込む大帝だと思う」
「私を置いて行かないで~」
「結局、圧倒的な彗星帝国の敗因は1つしかない。無能な部下による内部抗争だ。そもそも、デスラーが古代にアドバイスをしたのだって、デスラーをわざわざ敵に追いやった内部抗争が原因だ。都市帝国が攻略されたのもサーベラーの相手を舐めた呆れた態度が原因だ」
「だから大帝は膿を切り捨てる感覚でサーベラーを切り捨てるわけだね」
「最終的に本気になった大帝にヤマトが勝てる理由はない。大帝に勝った理由は最終的にやってきたテレサしかないんだよ」
「なるほど」
「そういう意味でヤマト2199は食い足りない。【私を置いて】と叫んだセレステラには何の落ち度もない。切り捨てられたサーベラーとはまるで違う。あそこに何の爽快感も無い。遅すぎた後悔もない」
「分かった。感動的な波動砲発射や、ヒルデを抱いたヒスが出現するので、何となく納得させられるけれど、この台詞に限ってはヤマト2ほどのインパクトは無いんだね?」
「これだけに限ればな」
「ヤマト2への愛が無いわけだね」
「まあ、愛が無いのはよくあることだけどな」
「ぎゃふん」