「実はハッと気付いた」
「何だよ」
「ともかく、ヤマト1974第10話の通信シーンをもう一度見て確認した」
「それで?」
「以下のことが分かった」
- 島大介は母には親しげだが、父には余所余所しい
- 母は、島次郎の頭に手を置いて親しげ
「つまりなんだい?」
「次郎なら太郎という名の兄がいるのが妥当なのに大介というのは不自然。そして、もしも大介と次郎の中間にもう1人いるなら、長男でもないのに太郎は不自然。そこで【連れ子説】というのを考えた」
「連れ子説!?」
「つまりだね。島一家は以下のような家族構成ではないだろうか」
- 大介と次郎は父親が違う。(便宜上、この2人を大介パパ、次郎パパと称する)
- 母親は同じと想定できる
- 次郎には、父母を共通とする兄の太郎が存在するが、おそらく既に死んでいる (遊星爆弾による死亡と考えるのが妥当だろう)
「このアイデアの長所はなんだい?」
「次郎が過剰に大介に対して必死すぎる理由が分かる。血が半分繋がっていないからだ。甘えが無い」
「そうか」
「島一家の経過を時系列で説明してみよう」
- 母親と大介パパが知り合う (結婚まで行ったか否かは不詳)
- 母親と大介パパにより、大介誕生
- 母親と大介パパ別れる
- 母親の次郎パパ結婚するが、大介の存在は秘匿される
- 太郎生まれる
- 次郎生まれる
- 太郎死ぬ
- 死んだ太郎の代わりに大介を子供として認知する
- 大介と次郎は仲良くなる (幼い子供に冷たくできないし、そもそも同じ母親の子だ)
- それでも、次郎パパとの関係は少し距離が残る
- 居心地が悪いので、全寮制の宇宙戦士訓練学校に入る
- 血のつながりが半分しかないので、次郎は大好きな大介兄ちゃんのために、過剰に必死になる (縁が切れてしまうのはイヤだ)
「そうか。分かったぞ。父親が違うので性格が違う。だから船乗りになった大介に対して、次郎は科学局に入るわけか」