実は、森雪がサーシャと似ている必然性についての考察が進みました。
宇宙戦艦ヤマトは、愛の物語です。ガミラスを滅ぼすことで森雪と古代進は愛に目覚めます。この必然によって、森雪はスターシャと古代守の愛を成就させます。愛を交わせなかったガミラスでの失敗をイスカンダルで繰り返させまいとしています。そして、古代進は、実は第1話でサーシャに恋をしています。ボーイミーツガールです。しかし、サーシャはもう死んでいます。死んだサーシャの代理としてそっくりの森雪が登場します。代理サーシャの森雪と古代は愛を育むことになります。
このことから以下のことが言えます。
- 古代の相手役の女性は、可能ならイスカンダル人であるべきだった
- その者はサーシャであるべきだった
- しかし、サーシャは死んだ
- 森雪はサーシャの代用品として出現した
実は、これらのことを考えると古代の前に出現する恋愛候補者は【サーシャの名を持つイスカンダル人】しかあり得ず、それはまさにヤマトよ永遠にの内容そのものになります。
さて、実はこの「死んだ」というトラウマがくせ者です。
だからこそ、古代の相手は死にます。
サーシャはともかく第1話で既に死んでいます。
森雪はTVシリーズ最終回とさらばで2回死にます。
永遠にのサーシャも死にます。
しかし最終的に森雪が死を免れて生存するのは、彼女が【イスカンダル人ではないから】でしょう。たぶん、おまえはイスカンダル人ではないから帰れと言われて生者の世界に戻ってきた立場です。森雪はサーシャの代用品であって、サーシャではないわけです。
島の死 §
実は第1話でサーシャに恋をしたのは古代と島の双方だったと考えられます。
従って二人は一緒にサーシャの代用品である森雪に惚れます。・
ここで古代と雪が結ばれるとすれば島は邪魔者となり、円満な結末を迎えるには島は不要となります。つまりは島の死です。実は島も複数回死んでいます。ヤマト2では事実上死んでいます。完結編では完全に死んでいます。そして、石津嵐版の小説でも死んでいます。
まとめ §
- 森雪はサーシャの代用品である
- サーシャと代用品の森雪は全て死と結びついている
- 恋のライバルである島も死と結びついている
- 古代の相手役は常にサーシャと代用品の森雪である
- 古代の決定的な相手役は森雪になるが、イスカンダル人は死と結びついているからである
このような前提から、以下は必然です。
- 島は最終的に死ぬ
- 全てのイスカンダル人は死ぬ
- イスカンダル人になってしまった古代守も死ぬ
- 永遠にのサーシャはサーシャの代用品2号であるが、イスカンダル人なのでよりサーシャに近い存在となる。だから、古代の思い入れは深く、サーシャが死ぬと半狂乱になって波動砲を撃つ
- イスカンダル人は死んでしまうので、古代進が成就できる愛は、サーシャの代用品の森雪との愛だけである
- サーシャの代用品ゆえに森雪も死ぬがイスカンダル人ではないので蘇る
- サーシャの代用品としての機能を持った森雪はサーシャそっくりである
オマケ・サーシャ代用品としてのテレサ §
テレサもまたサーシャの代用品だったと考えられます。
さらば宇宙戦艦ヤマトのテレサは、古代に宇宙を愛を説いたあとで、反物質の身体ゆえに古代との愛を拒絶した上で死にます。やはり死と結びついています。
ヤマト2のテレサは、古代とは深く関与せず、島が関与します。しかし、サーシャが持つ【死】という属性を継承しているので、実はヤマト2でテレサは2回死にます。テレサはサーシャの代用品の入手に失敗した島に対する救済のように登場しながら結局【死】によって島の救済に失敗します。島は救済されず、完結編で本人が死ぬしかないわけです。