宇宙戦艦ヤマト第1/2話のガミラスには本来司令船と着陸船があったと言う仮説についてつらつらと考えていて、ハタと気付いたことがあります。
第1話の戦車によるヤマト襲撃が成立するためには、戦車対戦艦は成立すると考えた誰かがストーリーを発案したことになります。(実際はかなり無理)
そこから考えると、実はアポロ宇宙船は戦艦大和に匹敵する大きさ、という錯誤もあり得ると思い付きました。つまり、アポロの司令船をモデルにしたガミラス司令船を宇宙戦艦ヤマトの波動砲で撃つ価値があるわけです。逆に、着陸船をモデルにした宇宙船からは、戦艦と戦闘しうる戦車が出撃可能な大きさが想定されることになります。
戦車対戦艦は単なる勘違いであるにせよ、アポロのサイズの錯誤は理由があると気付きました。
アポロ宇宙船の打ち上げ時の全高は100メートルを超えます。かなりでかいです。戦艦大和と比較可能な大きさです。ただし、この大きさの大半は打ち上げに使うサターンV型ロケットであってアポロそのものではありません。
本当のアポロの司令船は全高:3.47mです。乗員3名が乗ってギチギチです。トイレすらありません。コスモゼロ(全長10メートル以上ある)より小さいです。
であるから、以下の対立は成立します。
- アポロはわりと大きいから最新のアポロ対古い大和の対決は盛り上がるに違いない
- アポロの司令船なんてヤマトの波動砲で撃つような敵にならないよ
大和と比較可能な大きさを持つアポロの着陸船という思い込みから、ヤマトを仕留められる戦車が発進するのはありだろう……という考えはあり得ますが、詳しい人からは却下されます。ですから、第1話からは戦車が消えて飛んでくるのは偵察機だけになり、第2話は無理に司令船を設定すると空母と特徴がかぶってしまうので無くても構わないから消えます。
オマケ §
ちなみに、サイズ感の錯誤は宇宙戦艦ヤマトに典型的に存在する問題で、大きすぎる艦長室、大きすぎる第1艦橋、収まらないブラックタイガーなどなど、話題はいろいろあります。波動砲の威力もエピソードによって大きかったり小さかったりします。
そういうアバウトなサイズ感から、【戦艦大和(みたいなもの)が宇宙に行ってアポロ宇宙船(みたいなもの)と戦う】という構想はあり得たと思います。
それが成立しないとなれば、復活した大和の敵となる最新鋭の兵器は原子力空母になってドメル艦隊は空母部隊となったのでしょう。