思想ムック「新現実 Vol.3」の中で出版が示唆されていたコミック本です。
新宿の虎の穴で買ったのですが、これを買うために行ったわけではありません。ちょっと気になる本があって、それを売っていそうな場所が、新宿西口南部では虎の穴しか思いつかなかったから、という理由でした。その本(同人誌ではない。念のため)は、現物を見て買うまでの価値はないと思ったのですが、そのかわりに、この本が1冊だけ置いてあるのを発見。即座に手に取りました。
もちろん、買いたいと思っていた本ですから、買うことは当然の帰結と言えます。
しかし、いきなり「特集 かがみあきら」と書かれ、かがみあきらのイラストが表紙に描かれているのを見たインパクトの大きさ。これが、「買って当然」という冷めた対応よりも温度が高い、「ぜひ買いたい」というレベルに押し上げたことは否定できません。
ちなみに、かがみあきらという作家は良く分からないのですよ。彼が活躍していた当時、私から見て、何が良いのか、どう良いのかがピンと来なかった印象があります。しかし、それは駄目と言うことではなく、分からないということを意味します。分からないものは、追求して明らかにしたいと思うものです。だからこそ、この「特集 かがみあきら」の「Comic 新現実」を買わずにはいられなかった、という感じですね。
はたして、本書は、分からないかがみあきらを分かるようにしてくれるのでしょうか。
少なくとも、大塚英志氏は、サブカルチャー文学論で江藤淳という人を少しだけ分かるようにしてくれた実績があるので、ちょっとだけ期待。
2004年10月1日追記 §
虎の穴のような特殊な書店にしかないかと思ったら、近所の本屋で平積みされてました。
あらゆる本屋にあるかどうかは分かりませんが、割と入手しやすいかもしれません。
本書の感想はこちらに書きました。