2010年10月15日
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続・とある本屋にて・パソコン雑誌戦線に異状有り?

Written By: 川俣 晶連絡先

「というわけで、前回の話の続きだ」

「うん」

前回を読まないと話の流れは分からんぞ」

「それは検索エンジンで文脈関係無しで飛んできた人向けのサービスだから、話を始めてくれよ」

「別の日に前回の同じ本屋でもう1回見てみた。ラインナップが半分ぐらい変わっていた」

「それで?」

「でもさ。相変わらずiPhone/iPadのアップル系が山盛りという状況には戻っていない」

「書店も試行錯誤しているのな?」

「そのあとで、気になって府中で啓文堂を見てみた」

「なぜ府中?」

「たまたま府中に用事があったんだ。それに、府中の啓文堂は、啓文堂チェーンの旗艦店で極めて広い売り場を持つ。膨大な売り場に圧倒されたと思ったらコミック売り場は更に別だったという広さだ」

「うん」

「iPhone/Titter本を入り口近くの書棚に集めてフェアをしていたこともある」

「それで?」

「見たらほとんどがアップル系だった」

「おっと……。それは以前の印象通りだね」

「目立ったタイトルだけで拾うと、見落としはあるかもしれないけれど、ほとんどアップル系で、アンドロイドは1つ、エクスペリアは1つ。Linuxは1つ。マスコミは一生懸命アップル対Googleで煽りたがっているようだが、Googleの存在感は極めて低いし、名称も統一されていない感じだ」

「GoogleでアピールするかアンドロイドでアピールするかエクスペリアでアピールするかLinuxでアピールするか、扱っている側も決めかねているのかね」

「少なくとも、日経新聞などを見ているLinuxはあまりアピールされていない印象はあるのだけどね。どうも、古いという印象を回避するためじゃないか、という気がするのだけど」

「日経の読者は、時間が止まった無時間性の病理の患者とは限らないわけだね」

考察 §

「それで、この書棚の状況をどう見る?」

「問題はそこだな」

「うん。そこだ」

「適当な仮説を語ってみるぞ」

「願望じゃなくて?」

「こうあって欲しいという願望から言えば、開発者にプログラミング言語選択の自由さえ与えないアップルのやり方を肯定する気は無いよ。たとえ、今は解禁されているとしてもね。それをかっこいいと勘違いして肯定する人たちも全く迷惑。コードを書く人を敵にまわして、信者だけから支持されてもコードは増えないよ。それで上手く行くとは思えないが、それはそれだ。こうして、本屋で大きな存在感があることは認めなくてはならない」

「じゃあ、願望抜きで語ってみてくれよ」

「うん。問題は大きな本屋と小さな本屋の違いにあるわけだ」

「何が違うんだろう?」

「実は、大きな本屋と小さな本屋では売れ筋が違うことも珍しくない」

「どうして?」

「小さな本屋は身近にあって、多数派のニーズの吸収をメインにするが、大きな本屋はそこから取りこぼされた小さなニーズへの対応の比重が大きくなるからだ」

「そうか。ユーザーは、小さな本屋で本が見つからないと大きな本屋に行くわけだね」

「うん。小さな本屋をハシゴするよりも、大きな本屋を目指した方が効率がいい」

「ということは、どういうことだろう?」

「小さな本屋でアップル製品本の比重が減って大きな本屋では減らないということは、そのような文脈に当てはめると、以下のように言える」

  • 多数派のニーズはアップル製品本にはない
  • 少数派のニーズを充足するために、大きな本屋はアップル製品本を充実させる

「ということは。アップル製品本に対するニーズは落ちているってこと?」

「この解釈だとそういう結論になる。少数のマニアだけのもの、ということになる」

「でも、本当なら孫さん真っ青じゃない?」

「まあ、取扱商品の1つでしかないから、致命的ではないだろう」

「白い犬も人気があるしね」

「もっと危機感があるのはアップル側だろう」

「というと?」

「実はたまたま以下のようなページを見た」

「それで? 昔のMacユーザーが今更にMacに戻っても大したシェアにならないってこと?」

「そうじゃない。記事は一生懸命素晴らしいMacについて語っているのだけど、実はこれを閲覧している時点で横に出ている広告はエプソンのWindows 7パソコンとAsus Eee Padなんだよ。読者がクリックして開くと別の広告が入るかもしれないけど」

「えーっ?」

「あとは自動車保険と化粧品の宣伝が出ている」

「どういうこと?」

「結局、アップル製品への支持は少数の信者に限定されるわけで、社会の多数派には支持されていないってことだろう」

「なるほど」

「昨日の夕刊にアップルの株価が300ドルを突破したという記事が載っていたが、これは期待感で付いた価格だろう。しかし、期待感だけで無限に進めるかは分からない。また、海外でアップル製品が本当に支持されて売れているかも分からないしね。そのあたりは将来性不明だ」

「どうなるんだろう?」

「どういう結果になるか、知りたいのはむしろこっちだ」

オマケ §

「そういえば、大爆笑の記事を見たぞ」

「なに?」

「Windows Phone 7の発表に際して、スマートフォンでMSは大幅に出遅れたんだってさ」

「相変わらずマスコミはW-ZERO3ブームを無かったことにしたいわけね」

「一般のマスコミなら単なる無知で済むが、マニア向けのネットのマスコミもそういう論調だぞ」

「歴史は作られる。ただし人間の手によって」

「勝てば官軍だからね。少なくとも、現状でiPhoneはWindows Mobile/Phoneに圧倒的にシェアで勝ってるから、マスコミもアップル史観通りに書くのだろう」

「その代わり、W-ZERO3ブームの時に何かしら価値あることをしたという誇りのある人間すべてを敵にまわしてる可能性もあるけどね」

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