今になってACE COMBAT 5ネタで喜べる驚きより
(前略)
オマケ §
- GUNDAM SENTINEL
- GUNDAM ILLUSTRATIONS WORLD
- GUNDAM CENTURY RENEWAL VERSION
- MS ERA 0099
「なんだいこのリストは」
「今日処理した本のうち、ガンダム関係だ」
「えっ?」
「MS ERAはSnapScan S1500に入らない幅だったので裁断しないで保管することにしたが、他は全て裁断してPDFに取り込んだ」
「したのか」
「まあ、分かる人には分かると思うが、いずれもガンダム世界の大物だ。欲しいマニアも多いかもしれない」
「それで?」
「でもさ。食い足りないんだよ」
「食い足りない?」
「結局、人型ロボットに還元されてしまうが、それがデザイン的に空虚すぎる」
「むなしいのか」
「そうそう」
「それで何が言いたい?」
「ACE COMBATはむなしくない。むなしいストーリーもあるけどな。でもむなしくはない」
「なぜだろう?」
「きっとボタン1つでF-14がバトロイドに変形しないからだよ」
「えっ?」
「だからさ。ACAHでも、ボタン1つでウェポンベイが開いて楽しませてくれるけど、そこがいいんだよ。ボタン1つでロボットになっても面白くも何ともない。そんなのは、もともと後ろ向きの姿勢である上に、既に消費し尽くされて賞味期限切れ」
オマケ2 §
「一応、どのへんが凄いのか説明してくれ」
「GUNDAM CENTURY RENEWAL VERSION。GUNDAM CENTURYの再刊版。オフィシャルじゃ無いのにAMBAC機動とかブリティッシュ作戦とか、いつの間にかオフィシャルに取り込まれていた伝説の本。それでいてスケベな話も入っていて、イラストを描いているのは無名時代の美樹本晴彦だったりするのだ」
「GUNDAM SENTINELは?」
「航空機テイストでリアルなガンダムを模型化した本で、S-GUNDAMのオフィシャルだね。でも、明貴美加のMS少女も載ってたりする。FAZZ(フルアーマーZZ)とかZ-Plusとかも、もともとこのへんだね。ガンダムファンなら足を向けて寝られない世界だろう。おいらはファンじゃ無いので知らないけど」
「じゃ、GUNDAM ILLUSTRATIONS WORLDって何?」
「ガンダム関係のイラストを展示した美術展の図録という感じだね」
「MS ERA 0099は?」
「もともとMS ERAってのがあって、戦場写真集の体裁の画期的な本だ。ガンダム0080の時に出た。それのリニューアル版が0099だ。ちなみに両方持ってる。MAの間抜けな口をシャークティース風という解釈で描いたりしている」
「シャークティース?」
「エースコンバッターの皆さんなら説明不要だろう」
「ヤマトファンの皆さんには分からないかもしれないからシャークティースを説明してくれよ」
「何? ブラックタイガーに描かれたはずであったが省略されたものだ」
「だから、もっと分かりやすく」
「サメの歯だよ。戦闘機の機首に描くんだ」
「それがどうしたの?」
「いかにも口らしい口が開いたガンダムに出てくるモビルアーマーはあまりにも子供っぽくて不自然だから、そういう感じに処理してみたイラストもあるってだけのことだ。それほど重大では無いよ」
「なるほど」
「結局さ。そういう意味でバックグラウンドの文化は同じなんだ。ヤマトもガンダムも」
「えっ?」
「でもさ。ロボはやはり子供っぽくて見ていてむなしい。リアルにすればするほど空しさが大きくなる」
「きっとオタクの大多数は理解不能だよ」
「いいんだ。理解されるために発言している訳じゃ無い」
「では、何がいいたいわけ」
「だからさ。ACE COMBATも宇宙戦艦ヤマトも結局、凄いメカで戦ってはいるけれど、最終的に人間に還元されるからいいわけだ。ロボのスカートの影に隠れてこそこそしない。堂々と人間が向き合うのだ。そこがいいのだ」
「結局、波動砲もデスラー砲も通過点で、最後は銃を向けて向かい合う古代とデスラーに還元されるわけだね」
「ACE COMBATでも墜落したナガセが、生身の自力で救助に行った味方ヘリの搭乗員まで助けてその上、自ら銃を構えて捕虜まで取ってしまう。そういう点に価値がある」
「結局、凄い兵器より生身の人間だね」
「しかし、ロボのスカートって無理がある表現かと思ったけど、考えてみるとリック・ドムなら不自然じゃないね」
「どうして?」
「スカート付きだから」
「ぎゃふん」
更なるオマケ §
「問題は、ロボがむなしく無いためにはどうすればいいかだ」
「むなしくないロボなんてあり得るの?」
「そうだ。ロボが何かを表現する手段としてきちんとそこに存在するなら、それは単なるロボでは無い」
「たとえば?」
「マジンガーZの原作の初期版。あれは、神にも悪魔にもなれる力の象徴なんだ。それを祖父から孫がもらい受けてどうしよう……と考えてしまう。そこにポイントがある。ロボの存在意義はその力の象徴なのだ」
「なるほど」
「この問題は逆に見れば、ヤマトはいったい何を表現しているのかと考えることもできる」
「えっ?」
「ヤマトも本当は馬鹿馬鹿しいんだ。でもさ。むなしくはない。やはり何かを表現しているからだ」
「なるほど」
「だから、ヤマトを見るという行為は、実はヤマトを突き抜けてその表現を見ることになるのだ。けして、ヤマトそのものを見ている訳では無いのだよ」
「そこがガンダムを見ているガンダムファンと違うところなんだね」
「そうだ」
「ではその表現の対象とは何だろう」
「良く分からないから、ヤマト魂としておこう」