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2012年01月11日
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CAPTAINアリスの憂鬱

Written By: 川俣 晶連絡先

「高田裕三のCAPTAINアリスの6巻を買った。ギャンブル買いだな」

「最近では珍しいね?」

「中身は目の玉から飛び出るほど面白かった」

「へえ」

「だが、ミステリーが残る」

「なぜだい?」

「昔ほどでは無いにせよ、けっこう本屋のコミックコーナーはまめにチェックしているのに、これまで全くアンテナに引っかかってこなかったのはなぜか」

「それは不自然ってことだね」

「そうだ。そもそも、高田裕三といえば、けして新人では無い。昔は、3×3EYESの大ファンという知り合いが大勢いた。ただ単に読んでいるとか、割と好きというレベルでは無く、特に好きというレベルのファンが多かった。自分はそれほどでもなかったけど、人気度は高かった。なのに、その作者のコミックのタイトルがまるで耳に入っていないのはなぜか」

「なるほど。それがミステリーってことだね」

「だがしかし、話はそれで終わらない」

「えっ?」

「もう1冊ぐらい読んでもいいと思った。イブニングのコミックだということが分かったので、いくつかの本屋を探した。比較的大きい店も含む」

「金を出してもOKってことだね」

「ところが、驚いたことにどの本屋に行っても、置いてない。なので、更に探索範囲を広げた。最新刊の6巻だけ置いている店はぼちぼちあった。しかし、1~5巻を置いている店は1つも見つからなかった。ここに至って、事態は非常に重いことに気づいた。3×3EYES→マニアには超人気→存在感は大→同じ作者のコミックの扱いも大きいはずである、という想定は100%間違っていた」

「えー」

「イブニングのコミックが過去の巻まである程度置いてあるケースはそこそこ多いが、『もやしもん』などが主であり、このCAPIANアリスは主たる売れ筋としては認識されていない感じだ。発売後数ヶ月経過した最新刊が置いてある書店がいくつかあるだけマシと認識されるべき状況だ」

「そこまで!」

「しかし、今日になって逆転の発想があり得ることに気づいた」

「逆転の発想?」

「新刊書店は発売後古くなった本ほど扱いにくくなる」

「うん」

「なら新刊書店より、中古だ。桜上水のブックオフに行ったらCAPTAINアリス1~3巻があった。もう1冊ぐらい読んでみてもいいかな、と最初は思っていたのだが、どこで入手できるか不透明なので3冊まとめ買いした」

内容と理由 §

「そもそも、CAPTAINアリスって内容は何? なぜ人気度が今1つなの?」

「その前に、まず押さえてべきことがある」

「なに?」

「漫画家はベテランになればなるほどSFやファンタジーから現実的な題材にシフトしていく傾向がある。突飛な設定を使わずとも作品が成立するということだね。それに、その方が感情移入しやすい」

「たとえば?」

「昔はSF的な題材で作品を描いていたのに、今は自転車漫画でアオバ自転車店とかね。他にも例は多い」

「じゃあ、CAPTAINアリスも?」

「そうだ。3×3EYESのファンタジー的な設定はほとんど出てこない。航空事故を予測する不思議な少年が出てくる程度だが、起こる事故に超自然的な原因は想定されていないし、解決にも超自然的な能力は使われない。原因はあくまでバードストライクとか、ピトー管に火山灰が詰まったなどであり、解決も胴体着陸や別の旅客機による誘導など。飛ばす飛行機も実在の軍用機すら出てこない。実在はしているが半分はファンタジー的なメカであるF-22のような機体は出てこないで、もっと身近なB777とかB737とかB747-400とか、そういうのばかり」

「バードストライクって何?」

「航空用語辞典を調べてくれ」

「ピトー管って何?」

「航空用語辞典を調べてくれ」

「B737って何?」

「航空用語辞典を調べてくれ」

「そればかりだよ」

「だから実在の航空用語辞典で解釈は全部足りる。ファンタジー色が極めて希薄ってことだ」

「そうか」

「結局さ。狭いお約束の世界で完結しない作品は、分かってる人にはハードルが低いけど、分かってない人にはハードルが高いのだと思うぞ」

「分かってる人って?」

「3巻の後書きコミックに、航空事故調査官主席が私物でこの漫画を持っているという話が出てくる」

「じゃあ、分かってない人って?」

「SFやファンタジーのコミックをこれだけ大量に読んで知識があるのだから、これも読めねばおかしいと思っている人だな」

「おかしいと思うことそのものがおかしいよ」

「でも、ファンタジー的な3×3EYESの作者の作品なら読めて当たり前という思い込みがどこかに生じている可能性もある」

「じゃあ、一般の人はどうなのさ」

「航空漫画とは裏切りで傭兵として売り飛ばされて最後はX-29を戦闘機にして飛んでいくものだとか、ファントムの後席にとりあえず誰でもぶち込んで飛ぶとか、入間に女だけの飛行隊があるとか、そういうものだと思い込んでいたら、旅客機が主役ってだけでイマイチと思い込んでスルーしてしまう可能性もあるな」

「そうか」

「でも実際は逆。よほど運が良くないと戦闘機に実際に乗るのは無理。でも、旅客機の客席に乗った経験のある人はとても多いわけで、窓から実際にスラストリバーサーが動作しているところを見た人もけっこういるはず。その気になればこっちの方がずっと感情移入しやすい」

「スラストリバーサーって何?」

「航空用語辞典を調べてくれ」

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