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2005年06月04日
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これは難解さを持つ名盤であった! 機動戦士Zガンダム BGM集IIを今あらためて聴く!!

Written By: トーノZERO連絡先

 機動戦士Zガンダム 星を継ぐ者を見られなかったにも関わらず、個人的にZガンダムで勝手に盛り上がって楽しんでいます。いやまあ、金を払わずに楽しい思いができれば、これは最高。もっとも、これを読む読者は、何をおもしろがっているのか分からずに困惑する可能性がありますが (笑。

機動戦士Zガンダム BGM集IIを聴く §

 CD普及の鍵であったか? Zガンダム・音楽の思い出!で話題にした機動戦士Zガンダム BGM集IIが、すぐに取り出せる場所に保管されていることに気づき、さっそく聴いてみました。

 20年前の音楽が、はたして今の自分にはどう聴こえたでしょう?

 ちなみに、これは現在では「機動戦士Zガンダム BGM COLLECTION VOL.3」として入手できるCDと同等の内容であるようです。私が聴いたのは"II"で、こちらは"3"と数字が違いますが、最初に発売されたサントラCDはLPの1枚目と2枚目の選択された曲を収録したものであるために、枚数が1つずれていることによります。現在入手できるCDは、LPと同じ内容を収録した3枚となっているようです。

再生システム §

 しょぼくてすみません。これしかないので。

SONY DVP-S707D+SONY DP-IF5000(サラウンドOFF)+SONY MDR-E888

聴き始め §

 まずは1曲目。水の星へ愛をこめて……のイントロ。

 うーん、かつてSONY D50Mk2で聴いたときのような鮮烈なインパクトがないのはなぜでしょう。

 機材の問題か、あるいは聞き手の問題か。

 実はCDプレイヤーの音質は(使ったのはDVDプレイヤーですが)、技術の進歩に応じて必ずしも良くなっていないのではないか、という疑いがあります。といっても、最近のCDプレイヤーは全く聴いていないので、相当根拠のない言葉に過ぎませんが。あくまで根拠のない妄言として書いておくと、デジタル技術でいじった音よりも、シンプルな回路から出てくる音の方が、たとえノイズが多くても気持ちの良い素直な音になるような気がします。

20年を経て、手に入れた「語る言葉」 §

 20年前は、この音楽を語る言葉を持っていませんでした。

 今は、少しだけ当てにならない言葉を書くことができます。

 逆に言えば、今、僅かでも言葉で音楽を語れるセンスを原点の1つとして、この音楽があることは間違いないでしょう。

 さて、聞き始めて、しばしばハッとさせられるところがありました。

 難しかったり、面白かったり。

 しかし、この音楽が大きなチャレンジだったことは明らかです。面白いという以前に難しいからです。特に難しいのは、一部の曲でリズムを掴みにくいことです。リズムを掴めないと気持ち悪くなりかねません。また、一見かみ合っていないかのように見える複数のリズムやメロディが併走するところがあって、これも全体の調和として聴けば良いわけですが、把握できずに特定の音だけ追いかけて、つまらない、美しくない、気持ち悪いという印象に陥る可能性があります。

 分かりやすい例でたとえれば、これはユーロビートというよりはハウス的だということです。って、ぜんぜん分かりやすくない喩えですね。

A面、B面のある世界 §

 このCDの構成は、完全にA面、B面のある世界です。

 かつて、LPにもオーディオカセットにも、A面とB面がありました。

 メディアをひっくり返すために、そこで音楽は途切れることになります。

 そして、途切れることを前提とした曲の配置というものがあって、かつてはそれが行われていました。このCDも例外ではないところが興味深いですね。

途中からメモを取りはじめ §

 中間当たりから、「こりゃ1つオータムマガジンに書いておこう」と思ったので、メモを取り始めました。

 まずは10曲目「襲来」の前半(M-4)。このテンポとリズム感は凄い! 単調な繰り返しのリズムに、型破りな音を叩き付けるように絡ませていくところは、とてもドキドキさせられますね。

 11曲目「緊張と危機」の後半(M-6)。大胆なリズム使いも見られます。音楽とは9割リズムであるというリズム人間の私にはワクワクするものです。

 12曲目「フォウの苦悩」の前半(M-23)。美しさは特筆ものです。そして、メロディが成立しそうでしないもどかさがありますが、そこがまた心地よさを生んでいます。

 13曲目「希望のない明日へ」の前半(M-22)。小手先の技を使わないメロディーラインの魅力が大きいですね。

そしてエンディング歌「銀色のドレス」 §

 14曲目の「銀色のドレス」で、このCDは終わります。

 1曲目(オープニング)の「水の星へ愛をこめて」はニール・セダカ作曲で、ある種の大胆さはその名前によって納得できます。

 しかし、この「銀色のドレス」は馬飼野康二作曲です。凡庸な日本の歌謡曲になってもおかしくないムードが漂います。

 ところが! これもまた、極めて大胆なリズムを持った凄い歌ですね。かなりリズムに凝っています。オープニングに負けていません。

 それに加えて、一見綺麗に見てかなりえぐい内容を歌い込んだ井荻麟の歌詞の凄さ。これはもう、本当に泣かせる歌ですね。泣かせるとは比喩的表現ではなく、聴いていて過ごし涙が出ました。

というわけで個人音楽史的に位置づけるなら §

 このCDが私個人の音楽史の中で占める位置づけは、予想以上に大きいものであったかもしれないと分かりました。

 どうやら、本来なら気持ちよく乗るのが難しいリズムが含まれていながら、何回も繰り返し聞くうちにそのリズムに乗れてしまったようです。

 1990年ぐらいから、しばしばハウス等のマニアックなダンス系音楽CDをしばしば買ったりするようになりますが、その下地となるセンスをこのCDで作ることができた、と言えるかもしれません。

 とはいえ、逆に言えば、たとえば交響組曲宇宙戦艦ヤマトや、機動戦士ガンダム(ファーストガンダム)のサウンドトラックなどの、比較的素直な分かりやすい音楽の世界と比較して、このCDの内容はハードルが遙かに高いと言えるような気がします。これを、たくさんのガンダムファンが期待して見ているアニメのBGMに使うことが正しいかは、ちょっと考えてしまうところがあります。

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