Written By: 遠野秋彦
萌え萌えジャパン 第22回 赤松健の世界というインタビュー記事が存在することを知ったことで、多くの疑問に答えを得る手がかりを得た。
この記事には、興味深い記述が多数見られる。
それを順を追って見ていくことにしよう。
まず、「ネギま!」の実績について、驚くべき数字が示されている。
アニメ、漫画などのキャラクター人気の音楽業界への波及としてより注目すべき事件は、この年の4月5日に起こっている。この日にオリコンチャート史上初となる「架空のキャラクター」によるベスト10入りが達成されたのだ。タイトルは『ネギま!麻帆良学園中等部2-A 6月:図書館探検部(Invitation~図書館へいらっしゃい~)』。
(中略)
合計35万8546枚。1万枚売れればヒット、2万枚売れれば大成功という音楽業界にあって、「ネギま!」キャラクターCDは驚異的な好成績を達成したのである。特筆すべきはすでに実績ある有名声優の作品のみならず、ほぼ新人の作品までが売れてしまい話題を呼んだことだ。
これは、飛び抜けて優れた数字であると言って良いと思う……。残念ながら音楽関係は良く分からないので、具体的にどう優れているかは分からないが、凡人にはなしえない驚異的な成果と言って良いのだろうと思う。
このような数字を前にすれば、いくつかの疑問は氷解する。
つまり、「ネギま!」とは、「舞-HiME」ほど優れた作品が恐れる必要のある極めて商業的に成功した作品であると。
そして、このような成果を生み出す推進力となった赤松健という人材を、宮崎駿と対比することも、けして無謀ではないことが分かる。むろん、二人のフィールドは同じではなく、直接対決という状況にはならないだろう。しかし、フィールドの差はここでは問題ではない。
しかし、この状況は新たな疑問を生み出す。
私が、ファンを得るのは難しいだろうと思った「ネギま!」に、これほどのファンが付いているというのは、どういうことだろうか。
注: 赤松健とクリエイション論には問題提起から結論に至る文脈、コンテキストがあります。つまり、それまでに行われた説明について読者は分かっているという前提で文章が組み立てられています。そのため、第1回から順を追って読まない場合、内容が理解できないか、場合によっては誤解を招く可能性があります。
表紙
赤松健とクリエイション論 第1回 「問題提起・なぜ舞-HiMEはネギま!を恐れるのか」
赤松健とクリエイション論 第2回 「第3の登場人物『宮崎駿』」
赤松健とクリエイション論 第3回 「重要な手がかりとなる赤松健インタビュー」
赤松健とクリエイション論 第4回 「組み合わせの創作法」
赤松健とクリエイション論 第5回 「新しいことにチャレンジする」
赤松健とクリエイション論 第6回 「つらいことが起こらないドラマ」
赤松健とクリエイション論 第7回 「ずば抜けた成功者の条件とは」
赤松健とクリエイション論 第8回 「『舞-HiME』は成功者の条件を満たすか?」
赤松健とクリエイション論 最終回 「将来について」
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