2009年12月03日
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アップダウで実感する滝坂道と、甲州街道の経路の謎

Written By: 川俣 晶連絡先

 てさんよりのメッセージや、自分で歩いたことからはたと気づいたことです。

  • 武蔵野台地は東にいくに従い、いくつかに分かれていく
  • 武蔵野台地を分ける要因は主に河川である。河川は火山灰が堆積しにくく、低地になりやすい
  • 高井戸付近では新宿方面に至る台地と、渋谷方面に至る台地に分かれる
  • 新宿方面に至る台地は神田川と北沢川で分けられる
  • 渋谷方面に至る台地は北沢川と烏山川で分けられる
  • 新宿方面に至る台地の上に作られたのは甲州街道(と玉川上水)である
  • 渋谷方面に至る台地の上に作られたのは滝坂道である
  • 滝坂道はかつての甲州街道であるとされ、今でも賑わいは劣らない

 実際に、下高井戸から経堂に向かうとアップダウンを繰り返します。甲州街道を越えて最初のダウンは北沢川緑道で、アップして滝坂道があり、またダウンすると烏山川緑道です。またアップすると経堂5丁目の緑地があります。

 このような状況を考えると、上のような認識は正しいかのように思えます。

 ところが、代田橋から初台までの区間に限ってはそうではありません。実際にはこの台地は大きく南に回っているにも関わらず、甲州街道は直進しているからです。しかし、この道は新道であり、てさんの指摘によると旧甲州街道は玉川上水跡と同じように稜線に沿って南にまわっていたようです。しかし、それはかなり遠回りです。

 つまり、どのように解釈するにせよ、甲州街道は合理的ではないのです。日本橋から江戸城を南にまわって接続することを考えれば、四谷まで出ないと西に進めない経路よりも滝坂道の経路の方が有利であるはずです。滝坂道をそのまま使った方が合理的に思えます。それにも関わらず、甲州街道を現在の経路に設定したことには理由があるはずです。

 いくつか理由を考えてみました。

  • 商業道路ではなく軍事道路だから (しかし、軍事でも経済は重要)
  • 参勤交代道路ではなく軍事道路だから (しかし、軍事でも経済は重要)
  • 江戸の上水である神田上水の保全道路として近くに (しかし、近くない場所も多い、特に水源地)
  • 江戸城と縁が深い下高井戸八幡神社の近くを通りたかった (しかし、神社を勧請したのは江戸幕府ではなく太田道灌と言われる)
  • 営業力で誘致した (しかし、街道筋では金食い虫の嫌われ者だった。しかも滝坂以東は、上下高井戸宿しか当初はない)
  • 途中まで青梅街道の経路が使えるから安上がり (滝坂道は既にあったので、もっと金が掛からない)
  • 神田川周辺の村々は豊かであり宿を支えられそうに見えたから (乏水の武蔵野台地だから、これは重要。しかし、北沢川にも既に水を引いていたとすると辻褄が合わない)
  • 渋谷川を越えたくなかった。水源の北を通せば甲州街道の経路になる (しかし、あとで代田橋から初台までの区間を直進させる時は、多くの川を切っているようだ)

 実は、甲州街道の滝坂以東に限っても、経路が謎かもしれません。

 いや、下高井戸から経堂に掛けてのラインを考えればそれほど謎ではないのですが、代田橋から初台までの区間を含めて考えると悩ましいところです。

 ちなみに今昔MAP2で見ると、甲州街道の経路は1980-85年の迅速地図でも既に直線です。修正されたとするとそれ以前ですから江戸時代かもしれません。航空写真どころか、詳細な地図すら無いかもしれません。(さすがに、江戸時代まではあまり踏み込んでいないので難しいなあ)

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