「どうぶつ宝島とヤマトは対比できると気付いた」
「やたら古い映画だね」
「いいじゃないか。好きなんだから。特に海の描写が秀逸だ」
「それで?」
「ヤマトは群像劇だが、ど宝島はそうじゃない」
「えっ?」
「ど宝島で主人公は小さな船で船出する。旅先で知り合う相手も基本的に個別であり、特に多いわけではない」
「役割で分かれた大人数の乗組員は存在しないわけだね」
「そこがヤマトとの違いであり、境界線がそこにあるのだと思う」
「そうかもしれないね」
「ちなみに、巨大艦だとどうしても群像劇としての要素が出てきて話が複雑になる。それを回避するためにあえてブルーノア(旧)は艦首を潜水艦として切り離して、主人公をそこに放り込んだとも考えられるな」
オマケ §
「しかし、余談もある」
「というと? どうぶつ宝島を製作したのは東映動画。そして、東映動画が製作したテレビアニメといえば、宇宙海賊キャプテンハーロック」
「ええっ?」
「だからさ。宇宙海賊キャプテンハーロックってのは群像劇にならないんだ。ハーロックと40人の仲間達は数が多いように見えるが、主要登場人物として活躍する者は少ない。たとえば、森雪と比較して有紀螢が活躍する頻度は極めて少ない。他の登場人物も、出番は局所的で、あまり印象的にならない。しかも、アルカディア号はハーロック1人いれば操艦できるらしい。ヤッタランはプラモ作ってればいいし、40人の海賊は敵が来るまで通路で酒飲んで将棋でもやっていればいいらしい」
「ま。ヤマトも古代1人いれば操艦できるみたいだけどね」
「オレンジの人とか、森雪の遺体は人数にカウントできないからな」
「うん」
「出力は低下してたけどな。直前まで徳川機関長が航行に支障ないぐらい機関の面倒を見ていたから飛べるとも言えるが」
「完結編でも沖田1人で飛ばしてるしね」
「でも、結局最後だけだ。1人で長期航海は無理みたいだ」
オマケ2 §
「でも、ど宝島?」
「どうぶつ宝島はそう略する。けっこう多くのケースでね。別においらのオリジナルじゃないよ」
オマケIII §
「なるほど。ゴールド・ロジャーが残した財宝を巡って戦うわけだね」
「その心は?」
「どうぶつ宝島だけに、モンキーちゃんが主役です」
「うきー! ルフィは人間だっちゅうの」
「そうそう、昨日放送(書いた日基準で)のTVのワンピース。敵はバーソロミューくま。くまって、やっぱりどうぶつ宝島じゃん」
「ちがーう!」
「するとヤマトはイスカンダルという宝島を目指すわけだね」
「行ってもその夜に1つ沈んじゃうけどね」
「森雪からすると、宝島の女王はどうでも良くて、周り全部が男ばかりのヤマトが宝船に見えるのかもよ。地球の未来を担う若者達がよりどりみどり」
「きゃー。股間にお宝がいっぱいぶらさがってるわ」
「それもなんか違うぞ」
「ヤマトに乗る動物がミー君ぐらいでは、さすがにどうぶつ宝島にはできないな」
「せめて鳥さんぐらい一緒に乗っていれば」
「鳥と猫は非常食」
「それはワダチ。鳥も猫もロボットも、乗り組む奴は皆仲間なの!」
「なんか難しいネタが出た」
「ハーロックの挿入歌も全部歌えるぞ。昔のハーロックだけどな」
「本当に?」
「本当ですよ。信じないかもしれないけれど」
オマケ新たなる旅 §
「しかし、徳川機関長のエンジン出力低下……の台詞がまさかSPACE BATTLE SHIP ヤマトで読めるとは思いもしなかった」
「それ以前にノベライズが出版されるとは思ってもいなかったよ」