「いけ!いけ!ぼくらのVガンダム!!の新装版を見ていて、ハッとした。園田健一さんのゲストページに『モデラーの才』と書いてある」
「は?」
「ことぶきつかささん、モデラーだったのだ。WikiPediaにも以下のように書いてあった」
また、ガレージキットの原型制作など立体造形物もこなし、16才で自作ガレージキットを販売。現在も専門イベント等で立体物の販売を行っている。
「へー」
「だから「電撃HOBBY MAGAZINE 2013年 01月号・Gの伝説」と「機動戦士ガンダムデイアフタートゥモロー カイ・シデンのメモリーより」の類似点をもう1つ追加できる」
「Gの伝説は立体物だからモデラーが送り出しているのは当然なのだね」
「そうだな」
「モデラーだと、特別なの?」
「そうだ。実はこの手のマニア層と最終的にコミュニケーションが成立するとすれば、コミケで同人誌を作っている連中ではなく、モデラーだろうと予測していたからだ」
「どうして?」
「絵は嘘をつけるが、立体物で嘘を付くのは難しい」
「もっと分かりやすく頼むよ」
「エッシャーのだまし絵は絵では成立するが立体物にはできない」
「は?」
「ゲッターの合体を絵で描くのは難しくないが、完全変形合体ゲッターを立体物で作るのは恐ろしく難しい。そういうことだ」
「難しいとどうなるわけ?」
「絵もある程度他者だが、模型はもっと他者だ。絵なら『こことここはつながっている設定です』と言えば済んでも、模型なら『つながってないじゃないか』と言われて終わってしまう。そうならないためには、どうやったら繋がるかを一生懸命考えねばならない」
「そこで共通の認識の基盤ができるわけだね」
「そうだ。このパーツは形状が違うが、スライド金型でもこれが精いっぱいと言われると、そのパーツをいかに使うかを悩むが、みんな同じ形状に対して悩む。そこでコミュニケーションの可能性が発生する」
「みんな同じ価値観に立てる?」
「そうは言わない。みんな価値観は人それぞれ。しかし、少なくともそのパーツの形状に関する認識は共通する」
「それがコミュニケーションの可能性ということだね」